結論から言います。
吹奏楽の楽曲を弾くには、4指独立(よんしどくりつ)運指が絶対に必要です!!
……というのは言い過ぎですが、今回は、人差し指・中指・薬指・小指を独立して動かす「4指独立」運指を解説します。
なぜ、この運指が絶対に必要だとあえて大口を叩いたかというと、吹奏楽の楽曲は、1・2・4の運指だけで弾き切るには厳しいものが多いと感じているからです。
僕自身、吹奏楽での演奏経験からもそう感じていますし、指導の現場で譜面を見ていても、
「こんな難しいこと、みんなやってるの?」
と思うことが多々あります。
1・2・4運指だけで挑むには無理があるのです。
しかし、この運指を「やった方が良いよ」と指導すると、多くの生徒は初めは難色を示します。
個人レッスンに来た大人の方も、「苦手なんですよ……」と難色を示します。
ってか、コントラバスを専門にやっているそこのあなた!
嫌でしょ〜
(笑)
コントラバスでは使わない運指ですもんね。
ちなみに、4指独立運指は、1曲通して使う必要はほぼありません。
1・2・4運指で弾きつつ、必要に応じて使えば良いのです。
1・2・4の運指は、1つの弦で3フレットしか押さえられないため、横移動が多くなり、かえって大変になる場合があります。
4指独立の方が有利な箇所は、4指独立で弾いた方が良いと思いませんか?
でも、「ここぞ」という時にうまく指が動かなかったら悲しいですよね。
そんな風にならないためにも、1・2・4運指に慣れたら早い段階で4指独立運指をマスターしてください!
4指独立の基礎練習
では、4指独立の基礎を説明します。
1・2・4運指の時と同様に、初めはなかなか手が開きづらいと思うので、4弦(E線)5フレットからスタートしていきます。
5フレットもきつい……という人は、もう少し上のフレットスタートでも構いません(今回は5フレットスタートで説明を続けます)。
まず、1音目に4弦5フレットを人差し指で押さえます。
以前にも書きましたが、必ずフレットのすぐそばを押さえるようにしてください。
また、中指・薬指・小指は、3弦をはじめ、2弦・1弦に触れて、余分な弦をミュートしてください(押さえるのではなく、触れるだけ)。

2音目に4弦6フレットを中指で、

3音目に4弦7フレットを薬指で(難しいけどがんばって!)、

最後に、4弦8フレットを小指で押さえます(がんばれ〜)。

ちなみに、親指の位置はこんな感じです。

大体中指の位置(少し人差し指寄り)ですかね。
「指が開かない」という人は、親指を少しだけ薬指方向に移動させると開きやすくなります。

あと、何度も言いますが、親指で強く挟むのではなく、「添えるだけ」を徹底してください。
以前解説しましたが、体を視点にシーソーの要領で指を押さえます。
無理して挟んで押さえると、腱鞘炎になりますので注意してください。
4指独立は、1・2・4運指の時より、このシーソースタイルが重要です。
怪我をしないためにも、少しずつで良いのでこの押さえ方をマスターしてください。
4弦でコツを掴んだら、他の弦でもやってみる
慣れてきたら、3弦に移りましょう。
中指・薬指・小指を押さえたまま、人差し指を3弦5フレットに持っていきます。

続いて中指を3弦6フレット、

薬指を3弦7フレット、

小指を3弦8フレットに持っていきます。

難しい場合は、押さえる指以外を離しても構いませんが、できるだけ弦の近くで指をキープしてください。
ちなみに、この運指練習は、僕の師匠から教わったものです。
当時、4指独立が苦手だったのですが、頑張って練習したのを覚えています。
出来たら同じ要領で、2弦(D線)、1弦(G線)とやっていきます。
1弦までいったら今度は1弦からスタート。

1弦を押さえている中指・薬指・小指を離します。
すると、人差し指が1弦5フレットに残りますね。

離した中指・薬指・小指はできるだけ弦の近くでキープすること。
少しだけ真上に上げるイメージが良いと思います。
続いて中指を1弦6フレットに戻します。

次は薬指を1弦7フレット、

最後に小指を1弦8フレットに戻します。

次は2弦です。
中指・薬指・小指は1弦を押さえたまま、人差し指を2弦5フレットに持っていきます。

この時、1弦と2弦が同時に鳴っているのが理想です(あえてミュートせず、指を残す意識を持ちましょう)。
続いて中指を2弦6フレットへ、

薬指を2弦7フレット、

小指を2弦8フレットへ持っていきます。

これを4弦までやりましょう。
更に慣れてきたら、メトロノームでテンポ80を出しながら弾いてみて下さい。

1クリックに対して1音ずつ、焦らず正確に音を出すことを意識してみて下さい。
そして、慣れてきたら徐々にテンポを上げていきます。
♩=100〜120くらいでできるようになるのが理想です。
ポイントは手の甲の位置と腕の使い方
4指独立は、ある程度指を立てないと上手に弾けません。
ただし、立てることを意識しすぎると、逆に力が入りすぎてしまうので、自分の中で適度な角度を見つけてみてください。
そして、重要なのは手の甲の位置です。
ちょっと4弦から1弦までの写真を連続して見てみてください。




4弦の時は、手の甲がしっかり見える状態。そして1弦に向かうにつれ、手の甲が見えなくなっていませんか?
1・2・4運指の時よりも手の甲の移動が大きくなるイメージでしょうか。
4指独立は、指だけで行うのではありません。
4弦のときは腕を前に出して手の甲を見せます。
そして1弦に向かうにつれて腕を引きながら、弧を描くイメージで指板をなぞっていきます。
弦にロスなく力を伝えることで、少ない力でしっかり押さえることができるんですね。
この腕の動きは、コントラバスと大きく違う点ではないでしょうか。
やはり、縦に構えるのと横に構えるのとでは、動かす部分やイメージが大きく異なります。
少しずつ、コントラバスの脳とエレキベースの脳を分けて育てていってあげてください。
ちなみに、この運指練習、初めは座ってやるのが楽だと思います。
楽器の位置はある程度高い方が、左手を動かしやすいからです。
ただし、演奏会は立って演奏する場合が多いので、ある程度慣れたら立って練習しましょう。
あとがき〜ご指導される顧問の先生方へ〜

この4指独立は、冒頭でも書きましたが、吹奏楽の楽曲を演奏していく上で、ゆくゆく必ず必要になってきます。
ですので、楽器に慣れたかなという頃合いでぜひ取り入れてほしい練習になります。
ただし、難易度が高いのも事実です。手が小さい生徒はもしかしたら難しすぎる可能性もあります。
こればかりは現場判断になるので、ここではなんとも言い切れませんが、生徒の状況を見つつアドバイスしていただけると良いかなと思います。
しかし、大切なテクニックなので、吹奏楽をやるならぜひ習得してもらいたい!そんな想いで今回は書かせていただきました。




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