吹奏楽エレキベース入門3 エレキベースとアンプのつなぎ方&音の作り方

吹奏楽

今回は、吹奏楽でエレキベースを演奏する際の、アンプのつなぎ方や音の作り方について解説します。

初めてだと分かりづらい、アンプのつまみの役割や音量調整の考え方にも触れていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

では、まずはアンプの電源を入れる前にやることから見ていきましょう。

1.アンプのボリュームを0にする

アンプの電源を入れる前の状態

ベースやアンプにシールドを差し込む前に、必ずボリュームを0にする癖をつけましょう。

ボリュームをつかさどるつまみは、写真でいうところの「MASTER VOL.」と「INPUT LEVEL」です(名前はアンプによって違うので、それぞれのつまみについては後述します)。

ヴォリュームが上がった状態で電源を入れてしまうと、スピーカーやアンプを痛めてしまう可能性がありますし、ケーブルの抜き差しの際に「ビー!」という音がして、これまた楽器によくありません。

電源を入れた瞬間に大きな音が出てしまうのを防ぐためにも、最初に確認しておくと安心です。

2.ベースアンプにシールドを差し込む

シールドの挿し方

ベースアンプのINPUTジャックにケーブルを挿し込みます。

INPUTジャックが1つしかないアンプは、そこに挿せば良いのですが、アンプの機種によっては「HIGH」「LOW」や「Active」「Passive」というように、INPUTジャックが2つ並んでいるものもあります。

以前、エレキベースには電池を使わないタイプのパッシブベースと、電池を使うタイプのアクティブベースがあることを説明しましたが、「HIGH」または「Passive」と書かれているジャックにはパッシブベースを接続、「LOW」または「Active」と書かれているジャックにはアクティブベースを接続しましょう。

※写真のアンプはスイッチで「Passive」と「Active」をスイッチで切り替えるタイプです。

3.シールドをエレキベースに差し込む

演奏中にシールドが抜けるのを防ぐ為に、ストラップとベース本体の間に一度シールドを通してジャックに差し込んでみてください。

①シールドを用意します。

②赤丸のようにストラップとベース本体の間にシールドを通します。

ジャックに差し込んで終了!

こうすることで、演奏中にシールドを踏んだとしてもジャックから抜けづらくなります。

これまで、大切な本番中にシールドが抜けてしまい、パニックになってしまう姿を何度も見てきました(涙)。事故を防ぐ意味でも、このシールドの指し方を習慣づけると良いでしょう。

また、半刺しになっていると音が出なかったりノイズが乗ったりしますので、カチッと音がするまでしっかり差し込みましょう。

4.ベースアンプのスイッチを入れて、エレキベース本体のボリュームを上げる

では、アンプの電源を入れましょう。

アンプの電源

次に、エレキベース本体のヴォリューム類を上げます。

使っているベースによって、つまみの種類が違ってきますので一概には言えませんが、一般的なジャズベースの場合、上からフロントヴォリューム、リアボリューム、トーンになっていることが多く、基本的には全て全開で問題ありません。

エレキボリューム

フロントボリュームはネック側についているピックアップの音量、リアボリュームはブリッジ側についているピックアップの音量、トーンは音の明るさを調整するものになります。

では、ここからアンプ側の調整をして音を出していきます。

アンプのつまみの種類

アンプには沢山のつまみが付いていますが、その種類は大きく分けて「ボリュームを変化させるつまみ」と「音色を変化させるつまみ」です。

アンプのメーカーによってつまみの名前は変わりますし、付いているものと付いていないものがありますので、とりあえず何がどういう役割なのかをまとめてみました。

<ボリュームを変化させるつまみの名前>
Gain
Input
Output
Volume
Master Volume
など

<音色を変化させるつまみの名前(EQ部分)>
Hi
Treble
Middle
Mid
Bass
Low
など

こちらを参考に、手元にあるアンプに何が付いているかを確認してみてください。

音色(おんしょく)というのは、「音の色」と書く通り、音のキャラクターを表現する言葉です。これを変化させるのがEQのつまみです。

初めのうちは、どのようにセッティングしたら良いか分からないと思いますので、まずはこちらを試してみてください。

5.EQ部分のつまみを全て12時の方向に合わせる

12時の方向というのは、つまみの真ん中の位置を指します。

真ん中にすることをフラットと言い、アンプ本来のバランスの音が出るセッティングです(一部例外あり)。

EQ部分をフラットにしたあと、ボリュームを調整していきます。

6.出したい音量までヴォリュームを上げる

ヴォリュームを変えるつまみが1つしかない場合は、それを回して調整すればOKです。

しかし、中には2つ付いているアンプもあります。

「Input」や「Gain」と書かれているつまみは、ベース本体の信号をどれくらいの強さでアンプに送るかを調整する役割を持っています。

「Master Volume」や「Output」などは、スピーカーから出る最終的な音量を調整する役割を持っています。

少し分かりづらいと思いますので、慣れないうちは以下の手順で調整してみましょう。

①Input(Gain)を10時くらいの位置にセット
②Master Volume(Output)を上げて音量を調整する

まずは、これで試してみてください。

音が小さい場合は、InputとMaster Volumeの両方を少しずつ調整してみましょう。

ただし、Inputは上げすぎると音が歪んできますので注意が必要です。

歪んだ音というのは、音が割れたようなジャリっとした音のこと。

ロックなどではよく使われる音色ですが、吹奏楽では基本的に使いません。

音が歪まない範囲でInputを調整し、Master Volumeと組み合わせて音量を決めるようにしましょう。

アンプの音量の目安

「アンプの音量はどれくらいが適切ですか?」と聞かれることがあります。

僕が思う大体の目安は、

ドラムがいる場合、ドラムと一緒に演奏してみて、ベースの音がしっかり聞こえる音量

でしょうか。

合奏前に、

1.ドラムと一緒に演奏してみて、音量を調整する
2.指揮台に誰か立ってもらって、ドラムとの音量バランスを確認してもらう

という順番で音量を決めるのがいいと思います。

指揮台で聞くと、全体のバランスが一番分かりやすくなりますし、一人で音量を決めると「自分さえ聞こえていればいい」という気持ちになり、必要以上に音量を下げてしまう傾向があるからです。

最後に、合奏の中でエレキベースがどう聞こえているか、指揮者の方に確認してもらいましょう。

恥ずかしがらず、自分から「エレキベースの音量はどうでしょうか」と確認する癖をつけてください。

また、本番前の会場リハーサルがある時は、客席からも聞いてもらい、最終ジャッジをしてもらうのが良いでしょう。

そして、リハーサル終わりに最終セッティング(つまみの位置)をメモしておくと、本番前にツマミが動いてしまった場合でも対応できるかと思います。

僕は、本番前につまみが動く可能性がある場合、アンプのセッティングをスマホのカメラで撮影してメモしています。

超重要!エレキベースの音が聴こえにくい原因第1位

指揮者の方から「エレキベースの音が聞こえにくい」と言われる原因は、単純にアンプのボリュームが小さい場合と、もう一つあります。

僕の経験上、エレキベースの音が聴こえにくいといわれる原因第1位は「自信がないこと」です。

演奏に自信がないときは、どうしても右手のタッチが弱くなるもの。

ですから、自信を持ってしっかり弾くだけで改善することが多いです。

では、自信を持って演奏するにはどうしたらいいか?

やはり、一番の近道は、たくさん練習することですね。

音色に関する指摘があったときの対処法

吹奏楽では、EQ部分はフラットのままで問題ない場合が多いです。

ただし、曲調やホールの響きによって、顧問の先生などから音色の調整を求められることがあります。

よくある例をいくつかご紹介します。

高音が強い・カチカチ聞こえる
TREBLE(Hi)を少し下げてみましょう

低音を強調したい
BASS(Low)を少し上げてみましょう

低音がモコモコしている
BASS(Low)を少し下げてみましょう

音をもう少しはっきりさせたい
BASS(Low)を少し下げてMID(Middle)とTREBLE(Hi)を少し上げてみましょう

アンプを置く場所について

アンプは自分の後ろに置きましょう。

前に置いてしまうと、音をしっかり確認することが難しくなります。

アンプから1mくらい前に立つと、自分の音を聴きやすくなります。

アンプは床に直接置くか、高さをつけるか問題

アンプを床に直接置くか、台などに乗せて高さをつけるかは意見が分かれるところです。

僕としては、吹奏楽では床に直接置いた方が、全体のサウンドがまとまりやすいと感じています。

ホールなどでは、床を共鳴させることで低音の存在感が増し、吹奏楽においてはサウンドが安定しやすくなるんですね。

余談ですが、J-POPやロックなどのステージでは床置きにしないことが多いです。

アンプにマイクを立てるなどしてPA(会場の音響設備)に送り、トータルでサウンドメイクをしてもらえますし、ステージ上の低音の存在感が大きすぎるとボーカルが歌いづらく、バンドサウンドがぼやける原因になります。

そこで、アンプに高さをつけ、床に対する設置面積を小さくすることで、低音の膨らみをカットしてあげるんですね。

しかし、吹奏楽ではアンプの音だけで全体のバランスを取ることがほとんどですし、ステージ上での低音の存在感も必要になります。

場所や場面によっても状況は変わってきますので、まずは床に直接置いてみて、必要に応じて指揮者の方や顧問の先生と相談してみてください。

アンプの電源の切り方

演奏が終わったら、アンプの電源を切ります。

その際は、必ずボリュームを下げてから電源を切るようにしましょう。

吹奏楽でおすすめのアンプ

「吹奏楽エレキベースのアンプはどれを買ったらいいですか?」

と聞かれると、僕は、

「吹奏楽だと、運搬しやすいコンボタイプ(ツマミとスピーカーが一体型のもの)で、いろいろな場所での本番を想定すると、出力は300W程度を目安にするといいですよ」

と答えています。

小編成の演奏や、小ホールくらいだと100W程度でも問題ありませんが、大きな会場や野外演奏になると「ちょっと物足りないな」と思うことが多いからです。

アンプは、ボリュームを小さくするのは簡単ですが、最大音量以上の音は出せません。

購入する場合は予算と機動力を考えつつ、できるだけ余裕のあるワット数のものを選ぶと安心です。

ただし、音量はワット数だけで決まるものではないのが悩ましいところ……

同じワット数でも、スピーカーの大きさや数、アンプの作りによって、実際の音量感や低音の出方は変わります。

「このアンプがいい!」と1つに絞るのは難しいですので、参考として僕が吹奏楽やクラシックで使用しているアンプを紹介しておきます。

コンボアンプ

PJB(PHIL JONES BASS) (フィルジョーンズベース) / Compact Plus Black

コンパクトなのにパワフル、かつ非常に音がクリーンなので気に入っており、小ホールはもちろん、東京オペラシティのような大きなホールや屋外でも問題なく使えています。

ちなみに僕が所有しているのはレッドカラーです。

MyPJB

オペラシティPJB

椅子に隠れちゃってますが、東京オペラシティで演奏した時の写真。床置きで演奏しました。

スペックはこんな感じです。

■出力: 250W(瞬間最大出力400W)
■本体サイズ:361(W) x 362(H) x 336(D)mm
■重量:14.1 Kg

出力は300W程度を目安と言っておきながら250Wとなっていますが、このアンプは数字以上に音量と低音が出るので、安心して使用しています。

最近では導入する学校も増えてきているようなので、嬉しい限りです。

生徒には「いいアンプだからかっこいい演奏ができるよう練習しようね!」とハッパをかけています(笑)

予算の関係もあると思いますので、一概にこれがいいとは言えませんが、スペック等を参考にしていただけると幸いです。

アンプの使い方はイメージできましたか?

いかがでしたか?

今回は、エレキベースとアンプのつなぎ方・音の出し方について説明しました。

次回は、いよいよエレキベースの弾き方について書いていきたいと思いますので、お楽しみに!

あとがき〜ご指導される顧問の先生方へ〜

https://hasubass.com/wp-content/uploads/2023/05/S__104456204.jpg
はす

エレキベースは、アンプがないと十分な音量が出ません。

音程確認や指のトレーニング程度であればアンプに繋げなくても可能ですが、実際の合奏に近い環境で練習することが上達への近道だと僕は考えています。

学校での練習の際は、個人練習であってもできるだけアンプに繋いで練習するよう、指導していただけると嬉しいです。

蓮池真治レッスン

蓮池 真治

ベーシストの蓮池真治です。 このホームページは大好きな音楽のこと、ベースのこと、趣味など「今の自分」を発信していけるプラットフォームにしたいと思い、立ち上げました。ブログ中心のサイトになりますので、お時間のある時にごゆるりとお楽しみください♪

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