Jiraud(ジラウド)との出会いを振り返る②

Bass

「こんにちは!弦を買いにきました。」

お店の扉を空けて福田さんに話しかける。

Euclidという4弦ベースを購入してからというもの、大体月2〜3回ペースでJiraudに通っていた蓮池。

ただし、弦を買いにきたというのは単なる口実で、福田さんに色々ベースのことを教えてもらいたかったのだ(とはいっても毎度弦を買えるほど裕福ではなかったので、単純に「遊びにきました」ということもザラだったが(笑))。

そんなお金にならない少年に対して福田さんはいつも優しくコーヒーをご馳走してくれた(Jiraudに行ったことがある人にはお馴染みの光景かな)。

さて、お店に行ったときの流れはというと、

弦を購入(ここは飛ばされることもある(笑))

Euclidの状態を見てもらう

新しい楽器があったら試奏させてもらう

コーヒーを飲みながら談笑

というものだったが、最後の「談笑」がポイントである。

憧れの人にベースの弾き方について質問できる時間なのだ。

この日はここの所の悩みをぶつけてみた。

「最近なんか左手が腱鞘炎気味なんですよ…」

そう言うと福田さんからこんな答えが返ってきた。

「腱鞘炎は良くないね。ちょっと弾いて見せてくれる?」

そして僕の左手のフォームを一通り見てこう言った。

「蓮池くんは親指でネックを挟みすぎだね。それじゃあ手首に負担がかかっちゃう。左手の親指は使わなくても弦を押さえることができるんだよ。ほらね。」

福田さんは楽器を手にすると親指を使わずに弦を押さえてみせた。

「これはガットギターなんかの指の使い方なんだけど、まずは体を中心に右腕で楽器を押さえる。するとネック側が上がるでしょ?それを左手で引き寄せるみたいに弦を押さえるだよ。シーソみたいな感じかな。そうすると親指で挟まなくても良いでしょ?」

「親指で強く挟むと手首を痛めてしまうし、なだらかな運指ができなくなる。親指は添える程度でいいんだよ。大切なのは力を入れずに楽器を弾くこと。体のどこかに力が入っているフォームは良くないんだ。これは右手も左手も同じことだね。いかに脱力するかがポイントだよ。」

これが福田さんからの最初の教えだったように思う。そしてこう続けた。

「まずは左手の痛みがおさまるまで楽器を弾くのをやめなさい。1週間かかるかもしれないけど痛みがなくなってから正しいフォームを練習しないと癖になっちゃうからね。」

こうして僕は、腱鞘炎が治ってから左手のフォームを研究し始めた。そしてそれ以降、エレキベースが原因で腱鞘炎を発症することはなくなった。

また、自分がレッスンする立場になってからは、いかに手首に負担をかけずに押さえるか、脱力する大切さを必ず教えるようにしている。

「親指は添えるだけ」

これが左手の運指において大切なポイントだと思っている(某バスケ漫画と似ているが気にしない(笑))

あと、左手に限らず体の故障は、プレイヤーにとって深刻な問題に発展しかねない。

楽器を弾いていてどこかに痛みや違和感を感じることがある人は、その部分に何かしらの負荷がかかっているということなので、自分の奏法を改めてチェックしてみることをお勧めする。

つづく

蓮池 真治

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ベーシストの蓮池真治です。 このホームページは大好きな音楽のこと、ベースのこと、趣味など「今の自分」を発信していけるプラットフォームにしたいと思い、立ち上げました。ブログ中心のサイトになりますので、お時間のある時にごゆるりとお楽しみください♪

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