初めてベースという楽器を買ったのは、15歳の7月20日だった。
なんで日付まで覚えているのかというと、1997年の7月20日は「海の日」で、中学校3年生の夏休みがスタートした日だったから。
学校の成績が悪く、父に楽器をねだっても買ってもらえなかった僕は、「ベースを買うまではお父さんと口を聞かない!」と反抗期精神丸出しでお金を貯め、ついにこの日自分のベースを手に入れたのだった(買ってもらえなかったと言っても、頂いていたお小遣いを貯めて買ったので、実質親の金…)。
購入したのは8,000円のプレジションベースと10,000円のアンプ、2,000円のシールド。
広島の中古楽器屋をタウンページで探して(時代だなぁ(笑))お店に電話し、「1番安いベースはいくらですか?」と聞いて、予算内20,000円で手に入る楽器があったお店に自転車をかっ飛ばして向かった記憶がある。
確か2本くらい予算内の楽器があった気がするが、当時大好きだったベーシストが雑誌で、「最初に買った楽器はプレジションベース」と語っていたり「プレベは男って感じだよね」なんて書いていたりしていたので、「ビックなベーシストになるにはプレベしかない!」と思いプレベを選択。
色は確かサンバースト。ヘッドにはメーカーロゴとか書いていなかったので、無名のメーカーが作ったものだと思う。 因みに初めて買ったこのプレベは、後に色を変えようと思い塗装を剥がして放置していたところ、母にゴミと間違えて捨てられてしまった為、現在は残っていない(笑)
アンプは30w程度のものだった。B.C.Richだったかなぁ?こちらも現在残っていないので、ちょっと定かではない。そしてその時買ったシールドも…もちろん今はない(適当)
■初めての自分の楽器!がしかし…
お金を払い、ベースを背負って、アンプを自転車のカゴに入れて手で押さえながら意気揚々とペダルを漕いで家まで帰った。
ケースからベースを取り出し、ドキドキしながらシールドをジャックに差し込む。そしてアンプへとつなぎ、電源を入れて1音弾いてみる。
「かっこいい…」
やっとの思いで手に入れた楽器だったので、感動もヒトシオ! …と同時に気づいたことが。
「ストラップ買い忘れた」
エレクトリックベースを立って弾くにはストラップが必要だったのだ。
しかしお金は全て使い果たしてしまっていた…
ということで15歳の蓮池少年は次のお小遣いがもらえるまで、荷造り用のビニール紐をベースにくくりつけ、練習することになってしまった。
これが肩に食い込んで痛いのなんの(申し訳程度にガムテープで肩パットを作ってみたが、無駄だった)
…今思い返しても地獄だったなぁ(T T)
でも自分の楽器を弾くことが何より楽しかったんで、肩の痛みに耐えながら毎日弾いていた。