※このブログは2020年に行ったお遍路の旅の回顧録の番外編です。
2020年2月に無事結願終了した、四国88箇所お遍路の旅。
東京に戻った蓮池にはひとつやる事があった。
それは「御影(おすがた)」を綺麗に纏めること。
「お姿」とは、お寺の本堂・大師堂の参拝を済ませたあと、納経所で御朱印と一緒に貰えるそのお寺の御本尊が描かれたもので、今までは小さな袋に入れて保管していたのだが、せっかく結願終了したので「御影帳」を購入し、ファイルさせて頂くことに。
流石88箇所分となると分厚いですな。
そして旅を振り返りながら一枚一枚御影帳に入れていく。
あー、あそこのお寺は大変だったなぁ。
あそこのお寺は風景がとても綺麗だった。
なんて感慨に浸りながら作業していたのだが、ある瞬間からお姿帳の番号と御影の番号が合わなくなった。
ん?なんか重ねて入れちゃったかなぁ?
なんて思い、ファイルした御影を見直してみると、
…
ない。
…
33番札所の御影がない〜!!!
衝撃的展開!!
高知県にある33番札所雪蹊寺の御影がないのであった!!
え?!どういう事?!ちゃんと行ったよね?雪蹊寺…
と、とりあえず他の御影に紛れているかもしれないから、全部ファイルしてみよう。。
慌てながら御影帳を完成させていく。
すると、
やっぱり33番札所雪蹊寺(せっけいじ)だけない。
…青ざめた顔で川北くんに電話してみると、彼はあったとの事。
って事はどこかに置いてきちゃった??
そういえば雪蹊寺の時、時間に追われて結構慌ててたかも、、、
過去のブログを読み返してみると、この時は坂本龍馬像を見たいがためにタイトなスケジューリングになっていたようだった。
もらい忘れたのか、はたまた置き忘れて来たのか、、、
ひとつ確かな事は、
今ここに雪蹊寺の御影がない事である。
いやー、我ながらポンコツだなぁ。。
でもどうしよう、、、中々高知県に行く機会は無いし…
どっかタイミング見つけて行くか、はたまた大阪でライブがあった時行くか。。
本気で交通手段を検索し始める蓮池。
しかし、ふと気づいたことがあった。
雪蹊寺さんのあたたかさ
あれ?まてよ。沢山の人がお遍路回ってるって事は、蓮池のようなうっかりさんも中にはいるはずじゃ?!
早速検索してみると、やはりうっかりさんはいたようだった。
その方のブログによると、全てではないが、お寺によっては送って下さると書いてあった。
という事で祈るような気持ちで、雪蹊寺さんに電話をかける。
「すみません、私先日結願したものなんですけど、家に帰ってみたら、雪蹊寺さんの御影だけ無くて…」
泣きそうな声で聞いてみるポンコツ蓮池。
すると、
「そうですか。じゃあお送りしますので、住所教えて下さい。」
ま、まじか。。
この方、大師様じゃない!?
電話口の声(女性)に涙ちょちょ切れる蓮池。
でもただ送って貰うのはあまりにも申し訳なかったので、返信用封筒を入れたお手紙を雪蹊寺さんに送り、それに御影を入れて送り返して頂く事にさせて貰った。
そして1週間後、自宅ポストに封筒が。
雪蹊寺さん、本当にありがとうございました!!
しかもご丁寧にお手紙まで添えて下さって…
絶対今度お礼参りに伺います!!
そして無事御影帳に収める。
8年かけてお寺回ったのに、最後は郵送
というポンコツ蓮池らしいオチであったが(笑)、最後の最後まで人の優しさに触れたお遍路旅でした。
「結願し、願いが叶った者は、明日から人に優しくする。」
先達に貰ったお言葉を必ず実行していきたいと強く心に誓った、本当の意味での旅の終わりでございましたとさ。
2023.03.06
お遍路の旅2023FINAL〜高野山金剛峰寺と壇上伽藍〜
「お遍路」とは、約1250年前に弘法大師(空海)様が修行した、四国の88箇所霊場をたどる巡礼のことである。 そんなお遍路を、蓮池は友人...