話は2016年の8月にさかのぼる。
お遍路旅帰りの飛行機の中、こんな話になった。
「いやいや、お疲れさまでした。ところで蓮池さん、毎年8月に旅をするのはスケジュール的に厳しいですかね。」
「そうだねぇ。正直夏はスケジュールギリギリにならないと分かんないよね。川北先生も今年から吹奏楽部持つことになったし、8月ってのは、難しくなっていくのかなぁ。」
「そうなんですよ。なんで、時期を変えるってのも手かなと。蓮池さん的に何月くらいが理想ですかね?」
「うーん、どうだろう。例年忙しくないのは1月とか2月とかなのかなぁ。川北くん的には?」
「そうですね。1月はちょっと読めないし3月になるとバタバタするだろうから、2月なんてどうですかね。」
そっか。まあ、お互いのスケジュール見ながら、ゆっくり決めていきましょうよ。。
そんな会話をうっすらし結論を先延ばしにしていたのだが、その後吹奏楽の指導で彼と会う度に、
「蓮池さん、ぼちぼち日程の方をね。」
とにじり寄られ、だんだん逃げ道がなくなっていくという例年のパターン。
「わかりました!こちらも腹くくりますよ!ワンマンライブが終わった2月末でいかがですか?」
「決定で!」
ってな事で、2017年2月末に4回目となるお遍路旅がスタートするのであった!
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【OHR88】四国88箇所お遍路の旅2017
OHR88とは、ベーシスト蓮池真治が、高校音楽教師川北栄樹先生とともに四国88箇所霊場を巡る、お遍路旅の物語である。
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旅の始めはプランづくりから
ってな事で今回の旅のプランを考える、HTB(ハスイケ・ツーリスト・ビューロー)の蓮池さん。
前回は34番札所まで回れたから、今回は高知県の35番スタートか。
高知県スタートとはいえ、帰りの事を考えると、愛媛の松山空港スタートの方が良いかな。
ってか、今回、お寺とお寺の距離がかなり離れてるなぁ。
地図を見てお分かりだろうか。
今回は四国の約半分を走行するのではないかという移動距離。
しかも、いつもは大きめの市街地に宿がとれるので、安いの旅行パックを予約するのだが、今回は宿泊場所が小さい街になる為格安のパックがなかなか見つからない。
うーん、ちと予算オーバーだなぁ。
どうしよう…
ん?松山空港LCC飛んでるなぁ。
成田出発で組めば…
おぉ安い!!
で、宿泊場所どうしよう。。
あ!そういえばお遍路の旅でまだ宿坊に泊まってないなぁ。
宿坊だったら安く泊まれるんじゃないかな?
お!37番に宿坊がある!!
宿坊とは、お寺に併設されているお遍路さん専用の宿泊施設。
1泊2食、朝のお務め付という、なんとも魅力的な宿泊施設なのだ。
旅は計画を立てている時が一番楽しいもの(僕だけ?)。
段々とワクワクが高まってきた。
よし!!
ぷるるるー
ガチャ
「川北くん!今回はかなりの修行旅になるよ!!覚悟しといて!!」
いざ、松山空港へ
「おはよー!もうすぐ成田着予定です。そちらは?」
「こちらは先程無事到着し、朝飯にちゃんぽんすすっております!」
・・・
相方の川北くんとそんなやりとりをしつつ、成田空港第3ターミナルで合流。
そして飛行機で松山空港へ。
今回は天候にも恵まれ、順調ななフライト。
(2016年は大変だった…)
松山空港に無事到着し、レンタカーの手続きを済ませる。
「すみません、シャッター押してもらっていいですか?」
「あ…はい」
苦笑いをしながらも優しく応じてくれたレンタカー屋のお兄さん。
ってな事で、
気合入れてパシャり!
ということで4回目となるお遍路へれっつらごー!!
35番札所「清滝寺」と36番札所「青龍寺」
愛媛の松山空港から最初の目的地である高知県35番札所までは、下道で行くと車で3時間以上かかるが、高速道路を使うと2時間10分位で行くことができる。
2016年の経験から、男2人車内で楽しく過ごせる限界は2時間ちょっとだと分かっていたので、ギリギリ険悪ムードになる前に到着しそうである。
2023.02.17
四国88箇所お遍路の旅2016〜序章から23番札所〜
「いやー、お疲れさまでした。ところで、蓮池さん、どうだね。」 吹奏楽部でのレッスンが終わり音楽準備室に戻ってきた蓮池に向かって、顧...
「いやはや蓮池さん、今回はなかなかの修行旅になりそうですね。」
「そうなんですよ。なにせ、初日は2箇所しか回れませんからね!そして3箇所目の37番札所の宿坊に宿泊して、翌早朝のお務めの後、朝食。そしてお参りして出発という、完全なるお遍路旅なんですよ!」
(え?今までのは何だったの・・・(笑))
「しかし宿坊ってーと、なんか寒そうだね。しかもお寺だから精進料理とかなんでしょ?お酒なんてもちろんありませんよね…」
「だよね、、、一応寒さ対策でダウンジャケット持ってきたけど…」
「・・・とか言いつつ、冷暖房完備でお酒もあったりして・・(笑)」
「ははは!!!もしかしてwi-fiとか飛んでたりして!?」
「(笑)まさかね(笑)」
和気藹々とトークを繰り広げる、お遍路男子二人。
34歳教師とミュージシャンの友人関係としては若干気持ち悪さを拭えないが、お互いの近況、吹奏楽部の子たちの話などで盛り上がっているうちに最初の目的地、35番札所「清滝寺(きよたきじ)」に到着!
高さ15メートルの厄除け薬師如来立像が佇む、立派なお寺でございました。
本堂(お寺のご本尊が安置されているお堂)、大師堂(弘法大師様が祀られているお堂)にお参りを済ませた後、納経所へ行き御朱印を頂く。
御朱印とは、ご本尊さまとお大師さまにお経を奉納し、ご縁を結んだ「しるし」だそう。
各札所の納経所にて手書きしてくださり、そのお寺のご本尊の御影(おすがた)の絵と一緒に頂く。
御朱印を書いてもらうと、お遍路の旅が始まった感じがしてくるものである。
そして車を走らせ、36番札所「(しょうりゅうじ)」に到着!!
あれ?川北先生、何やってんの??
護摩木(ごまき)にて、来年度の吹奏楽コンクール金賞祈願!
流石でございますね。
そんなこんなしているうちに時刻は17時前に。
基本的に納経所は7時から17時までなので、初日のお参りは2箇所で終了。
であるが、翌朝お参りする37番札所の宿坊に泊まるハスさんキタさんは急いで車に飛び乗り、37番札所を目指すのであった。
「川北くん急ごう!宿坊の方に夕食は18時からだから、それまでに必ず来てくださいって言われてるんだ!!」
つづく
2023.02.18
【OHR88】四国88箇所お遍路の旅2017〜宿坊体験と37番札所〜
※このブログは2016年に行ったお遍路旅の回顧録です。 「夕食は18時からですので、それまでに必ず来てくださいね!」 普段、ライ...