※このブログは2016年に行ったお遍路旅の回顧録です。
「さて、時間もだいぶ巻いたみたいだね。」
「そうですな!目標の33番までは確実に周れそうですな!!」
31番札所を出発し2人ともホッと一息。
「でも次回の事を考えると、時間ギリギリになるかもだけど今日34番札所まで行っときたいとこだねぇ。間に合うかなぁ?」
「そうですね…」
…
「ん?川北くん、どしたの?うかない顔して。」
「いやね蓮池さん、実は寄れたら寄りたい所があるんですよ。」
「へー。どこ?」
「坂本龍馬像をね。見たいんですよ。」
「そうか川北くん、龍馬さん好きだったもんね。」
「なんかね、知り合いに聞いたんだけど、坂本龍馬像の目線の先に広がってる景色をみると、
『日本を今一度、せんたくいたし申候』
って言った、龍馬の気持ちになれるそうなんですよ。」
…
「まあ、時間が無ければ次回で良いんだけど。」
友人の横顔が一瞬、儚げな幕末の志士のように見えた。
「うーん。ま、とりあえず33番周り終わってから考えようか。なんとか全部コンプリート出来る事を祈りつつ、お遍路ラストスパートしようぜよ!!」
ということで32番札所「禅師峰寺(ぜんじぶじ)」。
そしてついに、33番札所「雪蹊寺(せけいじ)」。
「よし!これで目標の33番札所クリアだね!」
「そうですね。蓮池さん、行けるんじゃないですか?34番も。」
「うーん、でも坂本龍馬見れるかな?」
「まあ、次回でも大丈夫ですよ。坂本龍馬像は逃げる訳じゃないし。。」
幕末の志士・川北の横顔が、少し寂しそうに映る。
「もう!しょうがないなぁ!!」
と蓮池のGoogleマップが炸裂。
「川北くん、坂本龍馬像、空港への道すがらで行けるかも!御飯食べる暇ないけどせっかくだし、34番も坂本龍馬も全部コンプリートしようぜ!!」
「お!チャレンジしますか!!」
ハスさんキタさん一致団結!!!
さぁ!いざラストスパート!
『日本を今一度、せんたくいたし申候』
33番札所を出発した幕末の志士2人組。
さながら、坂本龍馬と西郷隆盛のような、凛とした眼差しが光る。
…もちろん、
坂本龍馬が蓮池、西郷隆盛が川北くんである。
筆者の特権である!!
…
そして無事34番札所「種間寺(たねまじ)」到着!!!
何とか目標札所オールクリア!!
よしゃ!西郷どん!!!
ごはん食べるヒマ全然無いけど、行こうぜよ!坂本龍馬像!!!
Google先生の言う事を聞きながら、坂本龍馬像がある桂浜へ車を走らせる。
お!着いた?どこだ?坂本龍馬??
「あ、駐車場だ!停めなきゃダメっぽいよ、、蓮池さん!財布!早く!!400円!!!」
え!?
わ?!
ちょ!?
どこ??サイフっ!!??
バタバタと車を駐車場に停め、急いで像のある方向へ走るハスさんキタさん。
わー!坂本龍馬だー!!
大きく、非常に凛々しいお姿!!!
かっこいい!!!
そして、幕末の志士が見た桂浜の景色を堪能しようとしたのだが…
「は、蓮池さん!飛行機の時間が…車戻ろう!!!」
え!?
わ?!
ちょ!?
わー!
急げーー!!!
車に駆け込み空港へ。
蓮池がレンタカーを返し、川北くんがチェックインと荷物を預ける連携プレー!!
そしてなんとか飛行機の時間に滑り込みセーフ!!!
…
ってな事で、一瞬しか見れなかった桂浜の風景。
残念ながら写真を撮り損ねてしまったのですが、心のシャッターを切ったので良しとしますか。
『日本を今一度、せんたくいたし申候』
ってな事で、「【OHR88】四国88箇所お遍路の旅2016」はこれにて終了!!!
次はまた何時になる事やら。
そして、どんな珍道中になる事やら。。
それはまた、
別の
お話
2023.02.18
四国88箇所お遍路の旅2017〜序章&35番・36番札所〜
話は2016年の8月にさかのぼる。 お遍路旅帰りの飛行機の中、こんな話になった。 「いやいや、お疲れさまでした。ところで蓮池さん...