※このブログは2018年に行ったお遍路の旅の回顧録です。
「いや〜川北くん、お疲れ様でした!次の60番、どうします?」
「どうしますというと?」
「先日お寺に電話して道を教えてもらったんだけど、結構な難所だって言ってたよ・・まだ雪残ってるみたいだし。。今回はここで切り上げて、今治タオル美術館にしときますか・・」
「蓮池さんらしくない発言ですね。まだ行ってもいないうちに諦めるんですか?」
あきらめたらそこで試合終了。
だんだんと川北くんが安西先生に見えてきた。
「いや、僕ぶっちゃけ60番行けると思ってなくて、完全にラフなスニーカーなんすよ。。川北くんだって・・って、あんた登山靴かい!!」
「この度新調しましてね。備えあれば憂いなし。とりあえずお寺の人に教えてもらった道行ってみて、考えましょう。」
午前中とはうって変わって凛とする川北くん。
先達の風格すら漂う。
「じゃあ蓮池さん、行きますか!!」
勇ましい!!あまりにも勇ましく雄々しい立ち姿!!!
もはやいち音楽教師とは思えない風貌。完全なる修行僧である。
ってかなんだよそのタオル。
(タオル全体にお経が書いてある)
友人の豹変っぷりに唖然としながら、モヤがかかる山道を進んでいく。
しゅ、修行っぽい・・・
この旅初めて・・っていうか、5年間で一番修行っぽい写真・・
今までの旅は何だったのか・・
・・・すみませんでした。。
そんなこんなで歩みを進めるとついに到着!!!
すげーーー!!!
雪めちゃ残ってるし、水凍ってるし。。。
納経を済ませ、御朱印をいただきに行くと、住職さんが笑顔で、
「ご苦労様でした。」
と迎えてくれた。
そして川北先生とガッチリ握手!!
ってなことで、60番札所横峰寺(よこみねじ)。
そんなこんなでこの旅最大の難所を乗り越えたハスさんキタさん。
修行の旅は終盤へとさしかかるのであった。
「四国八十八ケ所霊場会」脱退問題
「いやー、川北くん。ついに最大の難所を突破しましたね。大変でしたが非常にいい修行になりました!」
「いやー、ほんとほんと。やはり難所は達成感が違いますね。さて、あとどれくらい回れそうですか?」
60番札所という最大難所の礼拝に成功したお遍路二人組。
そしてこれで終わるのかと思いきや、時間の限り礼拝をしようという川北くんのストイックさ。
もはや生きる伝説「イチロー」の域である。
「・・そうですね。あと1つくらいは行けるかもしれませんね。」
「でも61番に行けるということは、62番も行けるってことじゃないですか?ほら。昨今話題になった脱退問題。」
そう。2017年、全てのお遍路さんに衝撃が走った「62番札所宝寿寺」の「四国八十八ケ所霊場会」脱退ニュース。
ここでは多くを語るつもりはないが、四国遍路の札所寺院などでつくる「四国八十八ケ所霊場会」から62番札所宝寿寺が脱退したということで、61番札所の『香園寺』の駐車場に、62番の御朱印を受ける納経所が出来ているようなのである。
「・・でもさ、どうなんだろうね。駐車場にある納経所って。ちゃんと回ってることになるのかなぁ。。」
「なんとも不思議な感覚ですよね・・まぁ、とりあえず61番に行ってみてから考えましょうか。」
ということで車を走らせ到着したのは、「61番札所香園寺(こうおんじ)」。
聖徳太子が創建したお寺だそうで、非常に豪華絢爛で現代的な建物にびっくり。
お参りを済ませ納経所に行くと、62番札所の臨時礼拝所は61番札所の第2駐車場に設置してあることが書いてあった。
なんとも言えない気持ちになりつつも、お寺というか、62番礼拝所へ到着。
駐車場に佇むプレハブのような場所で参拝と納経を済ませる。
お坊さんが一人いらっしゃり、丁寧に対応してくださった。
「・・・川北先生、なんかなんとも言えない気持ちなんですけど。。」
「そうだねぇ。。どうします?本物というか、旧62番というか、宝寿寺行ってみますか。」
何が正解かわからなかったが、お寺が閉まる17時まで少し時間があったので、「宝寿寺(ほうじゅじ)」へ向かうことに。
61番札所からはほんの2、3分で到着する宝寿寺。
香園寺とは打って変わってこじんまりとしたお寺であったが、風情のあるお寺であった。
「納経所、あるみたいだねぇ。行ってみますか。」
二人して納経所に行くと、ご住職が丁寧に対応してくださった。
お話を聞くと、御朱印とお姿(別料金)をもらえるという。ただ、御朱印帳62番のページにはすでに先ほど書いてもらっていたので、最後のページあたりに改めて書いていただいた。
因みに62番礼拝所の御朱印はこちら。
お姿。
62番札所の御朱印とお姿が2つずつ存在するという不思議な事態になったが、どちらかだけというのも後味が悪いので、これでいいのか・・
事態が解決する事を願っております。
ってなことで、時間は17時。
これにてOHR88_2018終了!!
「蓮池さん。。Google先生が到着予定時間ギリギリだって言ってるよ。。」
げ!ほんとうだ!!
いまだかつてない、
いや、
やまだかつてないくらいのギリギリさじゃないですか!
とりあえず、こ、高速乗らなきゃ間に合わない。。。
い、いっそげー!!!
最後の最後まで我々に試練を与えてくれる大師様。
ハスさんキタさんの珍道中は最後の最後まで気が抜けない修行の旅となったのでした(ほんとギッリギリセーフで飛行機に乗れました)。
ってなことで、「2018年四国88カ所お遍路の旅」は無事終了!!
それではみなさん、また逢う日まで!
2023.02.23
四国88箇所お遍路の旅2019〜63番札所から66番札所〜
「おはようございます。こちら羽田に到着しました。発券をするので、保安検査所AとBの間の自動チェックイン機付近でお待ち下さい。」 少し大...